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クラシック・ワーグナー

2018年12月 4日 (火)

トリスタンの登場場面

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アプリコットキャンディとレディオブシャーロット.

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玄関前のバラ達.

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参道から見るバラ花壇.

オペラの人物登場場面で心ときめかせる場面をあげるとすれば、オクタヴィアンが銀のバラをもって登場する「バラの騎士」、救世主ローエングリンが白鳥が曳く小舟に乗って登場する「ローエングリン」、そして「トリスタンとイゾルデ」のトリスタンの登場場面の三つがあげられるでしょう(個人的な好みですが)。

特に一幕でイゾルデに呼び出されてトリスタンが登場する場面で力量がわかってしまい、そこでいかにカッコよく出てくるかがその後観たくなるかどうかの分かれ道になります。

CDの音声だけ聞いていてもよくわからないのですが映像でみると、間の取り方、動きに緊張感があるかどうかで最初に発する一声が左右されてしまうようです。

それは「バラの騎士」や「ローエングリン」にも言えることですが、特にトリスタン役は難しいなと感じます。

ここが上手くいくと、二幕のイゾルデとの密会場面での登場も決まるし、最後の三幕冒頭はトリスタンの独壇場なので、下手な役者がやると全く見る気を失くします。

今まで観てきた中では、1983年版バイロイト祝祭のルネ・コロと2009年版バイロイト祝祭のロバート・ディーン・スミスが好みで、もう一つ上げるとすれば1973年版オランジェ音楽祭、ビルギット・ニルソンの相手役ジョン・ヴィッカーズでしょうか・・・

ルネ・コロは小粒ながらスマートないでたち、端正なマスクで、当時としては一番の千両役者だったらしく、クライバーのCD録音でも起用されています。

ロバート・ディーン・スミスは紳士的ではありますが、チャーミングなところがあり、どこかのブログでかわいいと書いてあるものがありました。

ロバート・ディーン・スミスはメトロポリタンでデボラ・ボイトの相手役もやっていたのですが、デボラ・ボイトに色気が無く演出もつまらないものだったのを覚えています。

ビルギット・ニルソンの相手役、ジョン・ヴィッカーズはマッチョな感じで、70年代当時は太くて逞しいトリスタンが主流だったのかもしれませんが、どちらかと言うとルネ・コロやロバート・ディーン・スミスのようなタイプが好みです。

他にも様々なトリスタンを観てきましたが、心に残るものは上にあげたもの位でしょう

結局良し悪しよりも個人的好みを言っているだけなのかもしれませんが・・・

これから聴きたいと思うものは、過去のCD、フルトヴェングラー、クナッパーブッシュ、名歌手が歌っている名盤と呼ばれるものを聴いてみたいです。

2018年12月 3日 (月)

イゾルデ役の歌い手達

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ビブ・ラ・マリエ.

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ビブ・ラ・マリエ.

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リバプールエコー.

姫イゾルデ役は出番が多く大役ですが、かつてはビルギット・ニルソンのような強靭な声の歌手がいて、その後カタリーナ・リンゲンツァが出て来て引退。

カタリーナ・リンゲンツァは少なくともビルギット・ニルソンよりも美人で、もしイゾルデの映像が残されていたらどんなに良かったかと思います。

どこかに映像はないものかと探してみると「さまよえるオランダ人」のセンダの役、1974年版のサヴァリッシュ指揮のもの、「魔弾の射手」のアガーデ役、1981年版の二つのDVDが見つかりました。

センダ役は美しい容姿に映っていましたが、アガーデ役は顔に特殊な化粧が施されていて、がっかりした記憶があります。

最近ではワルトラルト・マイヤーがよく歌っていましたが、悪役のイメージがあるせいか、あまり好きにはなれませんでした。

ニーナ・シュテンメもよかったのですが、イレーネ・テオリンは相手役ロバート・ディーン・スミスのトリスタンに恵まれ、息の合ったコンビネーションは見ごたえがありました。

一番最初にみたDVDはバレンボイムのバイロイト祝祭1983年版でヨハンナ・マイヤーがイゾルデ役でしたが、美しい人でトリスタンもルネ・コロとその当時では一番のトリスタン役だったろうと推測します。

のちに東京公演でグイネス・ジョーンズとトリスタンをやっている映像がありましたが、1993年版で二人とも50はとうに過ぎていて声質も老化、ビジュアル的にも観るに堪えないものでした。

最近演奏会形式のバーンスタイン1981年版がリマスターされてDVDで出ていて早速観たのですが、イゾルデのヒルデガルト・ベーレンス、トリスタンのペーター・ホフマン二人とも元気なさそうに見えたのはなぜでしょう?

のちにペーター・ホフマンはバーンスタインのやり方に不満を漏らしていたというのを音楽雑誌で読んで、やはりそうだったのかとこの映像を観て納得しました。

この映像はペーター・ホフマン観たさにYouTubeで数年前観ていたこともあってそれ程感激しませんでした。。

実は「トリスタントイゾルデ」初めて聴いたのがTSUTAYAで借りたバーンスタインのCD、映像になる前のもので、チンプンカンプン?楽しめなかったことを覚えています。

その頃はマリアカラスの「椿姫」「ルチア」「夢遊病の女」がTSUTAYAに置いてあって夢中になっていましたが、ワーグナーのどこがいいのか理解することも出来ませんでした。

そんなわけでその後ワグネリアンとまではいかないまでも、ワーグナーに心酔することになろうとは思いもよりませんでした。

2018年12月 2日 (日)

ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」

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アイヴァンホー.

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アイヴァンホー.

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ラフランス.

YouTubeで検索して見つけたのは、カール・ベームとカルロス・クライバーの「トリスタンとイゾルデ」ですが、すでにこの二人の指揮者のCDは購入済みでした。

しかしながらYouTubeで観たベームのものはDVDで以前新宿のタワーレコードで買おうかと迷って買わずじまいにいたものでした。

HMVのネットでの評価が思わしくなかったのですが、実際観てみると音源はともかくビルギット・ニルソンの姿や強靭な声が伝わってきてなかなかのものでした。

CDで聴く限り、クライバーのものよりベームの方が音の骨格がしっかりしていてイゾルデ役ビルギット・ニルソンの強靭な声、ヴォルフガング・ヴィントガッセンのトリスタンとこれ以上のものはないのではないかと納得していたのですが・・・

今回YouTubeで聴いたのは、クライバーの1976年バイロイトのライブ録音のもので、さすがクライバー、どこか霊感を帯びたような音は絶対誰にも出せないものと確信しました。

容姿と実力を兼ね備えたカタリーナ・リンゲンツァ、相手役がスパス・ヴァンコフ。

情感に溢れた甘美な音楽はベームのものをしのいでいました。

これこそが「トリスタンとイゾルデ」の世界、これを実際観た人達はどんなに幸せな体験をしたことでしょう。

2018年12月 1日 (土)

ワーグナーの歌い手達 スパス・ヴァンコフ等

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アンジェラ.

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アンジェラ.

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シンデレラ.

「タンホイザー」で一番気に入っているDVDは1978年版バイロイト祝祭のもので、主役のタンホイザーをやっているスパス・ヴァンコフでしょうか。声も見栄えも良く、相手役のグイネス・ジョーンズが姫エリザベートリザベートとヴェーヌスの二役を兼ねて、声はあまり好きではないのですが美しい人なので映像に残っているのはうれしい限りです。

しかも友人役はヴァイクル、70~80年代は本当に良いワーグナー歌いが揃っていたのでしょうね。

スパス・ヴァンコフに注目したのはYouTubeで観たカルロス・クライバーの1976年版バイロイトの「トリスタンとイゾルデ」でカタリーナ・リンゲンツァの相手役としてトリスタンを歌っていたのが印象に残ったからです。

他にもYouTubeでマイスタージンガーのヴォルター役をやっていたのを観たのですがその時のダーヴィット役が往年の名歌手ペーターシュライヤーだったこともあり面白く観ることが出来ました。

最近はDVDを購入しなくてもYouTubeでは古いもの、クラシカジャパンでは新しいものをそれぞれ手軽に見ることができ、良い時代になったものです。

1980年以前のヘルデンテノール歌手は声が太くマッチョな人が多いようですが、80年以降はやや軽くなっていく傾向があるということもわかりました。

オペラのことをつらつらと書くようになったのは最近脳の老化が激しくなり、今までの記憶をたどっていくことで何とか老化を食い止めようということで始めました。

自分のためにやっているだけの情けない文章です。

2018年11月30日 (金)

ワーグナー「タンホイザー」

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フロレンティーナ.

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ニュードーン.

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パピデール.

「罪の重荷はのしかかり、もはや耐えることはできない。

だからこそ、休息も安らぎも求めず、辛苦と艱難を選び取ろう。・・・・・続く・・・」

タンホイザーが故郷に戻る道すがら歌を唱えながら巡礼者が通り過ぎていくのですが、巡礼者の姿に、

「どうかご無事で、ご無事でローマにいらっしゃい!僕の哀れな魂のために祈ってください!」

と牧童が大声で呼びかけ、タンホイザーは激しい感動に襲われ、ひざまずくのです。

のちにタンホイザーがこの巡礼者たちとローマへ巡礼の旅に出ることになろうとは思いもよらなかったことでしょう。

特に「休息も安らぎも求めず、辛苦と艱難を選び取ろう・・・」

この言葉が重く心にのしかかり「タンホイザー」を聴くたびに苦痛と自責の念を抱くのです。

これほどストイックな状況には耐えられないし、5月が来たことを喜び「僕の哀れな魂のために祈ってください」と呼びかける牧童のように無邪気でいられる年齢でもないのですが・・・

何処に救いを求めたら良いのか・・・ワーグナーを聴いたことでバロックへと感心が向いていったのはどこかで救われたいという気持ちがあるからなのかもしれません。

2018年11月25日 (日)

ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

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マリアテレジア.

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ポンポネッラ.

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ギードゥモーパッサン.

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」はクラシカジャパンで放送されている時にHMVで二種類のものを購入したところだったので、聞き比べができました。

購入したのは2017年のバイロイトのものと2011年グラインドボーンのもの。

バイロイトは近年パロディ化したものが多く、2017年以外にも2008年のマイスタージンガーもカタリーナ・ワーグナーの演出で、主役のザックスの栄誉とドイツの権威的なものを皮肉る結末になっていて、、、2017年のもそれと同じ流れで、しかもザックスを演じたのは2008年で悪役ピエロのベックメッサーを演じた役者だったことには違和感を覚えました。

1984年のバイロイト、ザックス役のヴァイクルとベック・メッサー役のヘルマン・プライが秀逸で名演と言われる通り、これを観て初めて面白いと感じたことを記憶しています。

でもヴァルター役はウイーン国立のヨハン・ボータの声が一番。バイロイトのヴァルターはクラウス・フローリアン・フォークトというせっかくの逸材が生かされていないのが残念です。

どちらかというと保守的でオーソドックスな演出のほうが安心して観ていられるせいか、初めて観た1970年代のものとYouTubeでの古い映像はすんなり心に入ってきました。

グラインドボーンのものもオーソドックスな演出のものでしたが、歌手の力量に問題がありました。

1970~90年代のものによいオペラ映像が多いと感じるのは頭が固くなったせいでしょうか。。。